題:「セロ弾きのゴーシュ」を撮る
 「劇団あしぶえ」のカナダ公演用パンフレット写真撮影をするため、「しいの実シアター」に行って来ました。島根県の八雲村というかなりいい所にありまして、寒かったのですが、会う人皆さんいい人ばっかりで、お酒もご飯もおいしいし。是非機会があったら行ってみてください。 そうそう今回は、始めて全ての写真をハッセルブラッドだけで撮影して来ました。 まあ、ハッセルで撮影ができた理由は色々あるのですが、今回はわざわざ写真のために「ある場面を狙って何回もやってもらう」という荒技をやらせていただいたので、ようやくやっとハッセルで撮れたという感じです。俳優の皆様、演出家の園山土筆様、照明をやってくださった方々に、何度も何度も同じ事をやってもらっての完成作品です。 舞台撮影は10時から夕方の6時までという事で全ての場面は無理なので演出家の方と打合せをして撮る場面を限定しての撮影でした。これ以外にも今回は劇団員、関係者の顔写真も撮る事になっていたので、必然的に今回の出張は物が多かったです。1200Wのストロボ2台、ヘッド5灯、ライトスタンド7本、トップアーム2本、三脚2本、顔写真用バックペーパー（HCLグラペ）、Mバンク2個、XSバンク2個、アンブレラ2本、そしてカメラ（500c 503cx 903swc CF50mm c80mm CF120mm c150mm c250mm）です。それとついでに予備に35mmを一式。35mmは結局居酒屋で記念写真に使っただけでしたが。で、これを全部持って行けるわけないので今回は三脚とカメラ以外を宅急便で送っちゃいました。 話が逸れてしまいました。さて、舞台の方は機会があったら見ていただくとして（実を言うと今回は生の舞台を見てません）、舞台写真をHASSELBLADでできるか？の私的結果論をチョロッとだけ書こうかと思います。 まず、とにかくやっぱり舞台は難しいの一言。繰り返しやってもらったからいいようなものの、ゲネプロをHASSELBLADで撮ったら全く写真が撮れなかったんじゃあないだろうか。難しい商品撮影を一人でやるより難しいです。大体35mmのカメラでゲネプロを二回撮ってようやく完成度は80パーセント（狙った場面がきっちり撮れる割合）ぐらいなのですが、カメラが中判に変わっただけで、まあ、ピントが間に合わない、構図が決められないで、すさまじいです。6x6だから35mmより構図で迷う事は少ないはずなのですがダメです。結局25本回したのですが、使えるカットはようやく30カット前後でしょうか。35mmで撮影する時は10本弱使うので割合的には一緒ですが、いかんせん今回は何回もやってもらうという荒技でこの有り様ですから結構がっくりきます。やっぱり俺って動く物は下手なのかなーなんて思ってしまいます。 上がりは素晴らしく、やっぱりHASSELBLAD！と思いますし、6x6の魅力はこれなんだよなーなんて思ったり。写真屋なんだから粒子が細かかったり、トリミングの比率が違ったりしてもいい写真を撮れば関係ないはずなのですが、やっぱり技術的、機械的な部分に目がいってしまいます。 いつもは、フィルムのデジタル化をする時、Webのみであればうちのスキャナ。それ以外にも使用、もしくはクライアントの要望で印刷対応だとか諸々使う用途があるときはKodak ProPhotoCD 16Baseというのが基本なのですが、今回はお客さんよりいただいた予算がプリントの段階で既にかなり消費してしまい、ProPhotoCDに出そうと思っていたのですがとてもじゃあないけどそんな余裕は全然なく、じゃあ何か良い方法ないかなーなんて思っていたのですが、一度FujiのPhotoCDに出してみようなんて思いまして、出したら結構これが良かったりします。安い分左右にずれたりケラレが多かったりでしょうがないのですがこれがコマ80円なら許せます。まあ残しておきたいのでいずれお金のある時にKodakProPhotoCD 64Baseには出すつもりですが、Web用にえらく便利な物見付けてしまいましたよ。という事で今回はFujiのFDIシステムを有効活用しました。もちろん後加工はしているのでKodakとは比べられませんが、どうでしょう？ 最期になりましたが、劇団あしぶえの皆様、しいの実シアターの皆様、スタッフの皆様、泊めてくださった園山御夫妻、ありがとうございました。この場をお借りしてお礼を述べさせていただきます。(2003.03.30記)            演出家近影です。 Fuji FDi System 2Lsize HASSELBLAD503cx CF50mmf4 C80mmf2.8 CF120mmF4 C250mmF5.6 PhotoShop7.0[Windows2000 Pro] TheGIMP1.2.3[FreeBSD 4.6.2-RELEASE] Theatre Group ASHIBUE YAKUMO SWEET A'CORN THEATER [A cellolist's GOSHE] Original MIYAZAWA Kenji production SONOYAMA Tsukushi |