Characteristic Curves

特性曲線





最近、撮る被写体によってフィルムを選ぶとき、感度で選んでいる。これは間違った選択方法だと思う。本来フィルムを選ぶときは特性曲線を念頭において選ばなければならない。もちろんそんなことは言ってられない撮影もある。ナイトゲームのスポーツ写真等はその筆頭だろう。
最近、特性曲線でフィルムを選ぶカメラマン(プロアマ問わず)は減ってきていると思う。かくいう私もその一人である。理由は色々だと思うが、私の場合「お金がない」というのが一番の理由だ。「時間がない」というのもあるが、やっぱり「金」だろう。
たとえば、トライエックス、プラスエックス、ティーマックス、プレスト、この四種類のフィルムを撮影対象によって選択する。撮影対象は、滝のある渓谷だったり、ガラス器の商品撮影だったり、黒人の男性だったり。もちろん、フィルム(撮影)によって最良の現像液は変わってくるのだから常時用意しておかなければならない。さらに、プリントの段階でも選択肢は増えていく。カラーになると、エマルジョンをそろえる、テストをする、余ったフィルムだからといって次に使える訳ではない。同じエマルジョンが揃わなければ使えないのだ。みんな同じだと思う。「金と暇さえあれば」いくらでもやってると。
ところが、「特性曲線なんぞ関係ない」というシステムができてしまった。デジタルカメラである。もちろん、現状フィルムには遥かに及ばないものの実用レベルにきている。フィルムを特性曲線で選ぶのではなくて、CCD を選ぶ時代はすぐそこだ。(2001.11)



三沢達則[shooter@mue.biglobe.ne.jp]


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